星にも見えますが、「ヒトデ」をモチーフにしたデザインです。イデストのビジョンが生まれる背景にもなった、ひとつのお話がありますので、ご紹介します。(オセアニア地方の民話だと思いますが明らかではありません。出典等をご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。)
〜 老人とヒトデ 〜
ある朝、海外沿いに、たくさんのヒトデが打ち上げられていました。太陽は昇り始め、日差しは海岸を照りつけ、このままではヒトデは皆、干上がってしまいます。そこを通りがかった、心優しい若者がいました。
「いやあ、大変だ。ちょっとやそっとじゃ、これだけのヒトデを海に戻すのは無理そうだ。なんとかならないだろうか。」
ふと岩陰を見ると、腰を低くして、こそこそと動いている一人の老人がいました。若者が近くまで行くと、なんとも奇妙な光景が目に入りました。老人は、たくさんの海岸に広がる大群を前に、ヒトデを一つずつ、一つずつ、手で拾って海に投げ込んでいます。思わず若者は
「おじいさん、失礼ですが、何をしているのですか。そんなことをして、これだけのヒトデがどうなるというのですか。」
若者には老人のしていることが、無意味な行為に思えたのです。老人は、腰を起こし、若者へ向かって言いました。
「確かに、この状況は変わらんだろう。」
そして、手に持ったヒトデを海に投げると、付け加えました。
「でも、今、自分が海に戻したヒトデは、生き延びられる。『あのヒトデ』にとっては、生きるか死ぬかの大事なことなんだよ。」
そしてまた一つ、また一つ、老人はゆっくりと、ヒトデを海に戻しました。
〜 End 〜
社会をグローバルに捉え、貢献していく活動は大切です。それと同じように、社会を構成している一人ひとり、ご縁のあるお客さま個人に目を向けて、サービスを提供していくことも重要です。そんな思いをこの老人の姿に重ねて、ストーリーに登場する「ヒトデ」をシンボルマークにデザインしています。
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